蓼科の現場は、仕上の工程に入り、職人さんの出入りが増えております。
内部に組まれた足場の上で、左官屋さんが仕上の漆喰を塗っております。
漆喰壁は「純白」・「平滑」に憧れを持っていた、古来の日本人が求めて来た工法だと思います。
当然ですが、自然の中では、純白・平滑面はそんなに出会う事がありません。
「純白」・「平滑」 、もしかすれば、それは人間のコントロール下に置かれた状況かも知れません。
今回は、 「純白」・「平滑」 を崩す。
そんな、お打ち合わせから始まりました。
色を入れる訳ではありません。
鏝痕のパターンを目立たせるのではないのです。
それは、ただ、
「純白」・「平滑」 を崩す。
画像に、光源が2つ写り込んでおります。
冒頭の画像にも、光源が2つ。
漆喰は、光と織り合って表情を変えます。
煉瓦屋さん、薪ストーブを置く煉瓦の台を施工中です。
焼き過ぎの還元状態で焼いた煉瓦、その後、転がしを加えられてワイルドな表情です。
日本製のれんがですから、寸法には動きがありませんが、表情は多彩です。
これをタイルの様に仕上ては表情が違う、煉瓦は煉瓦たる表情を引き出す。