ホームページを作り直しました

前のホームページの製作からかれこれ10年、それは、自分で一から作ったホームページで、とりあえず、ネットに立ち上げて、徐々に足したり直して行くつもりでしたが、ほぼそのままで10年が経ってしまいました。

今回はプラットホームをプロに作っていただいて、私が肉付けして行こうという作戦です。
また、前回と同じ事にならない様に気をつけなければ。

しかし、ここ10年の杜の工房は、ネットに関係ない「口コミ」だけでやってくる事ができました。
これは、ただ・ただ、世間様には、感謝です。

他所で建築が終ったお方と出会い、
「なんで、もっと宣伝しておいてくれないの!」
なんて会話があり、やっぱり、ホームページはしっかりと運営しおかなければ、と思うシーンがあります。
情報だけは、発信して行こうと思っております。

今後とも、宜しくお願い致します。

Continue Reading

お台所廻り

お台所の家具の製作の記事でした。
やはり、手作りは良いのです。

I型の2列の配置、収納力、作業が出来る能力、画像をご覧頂ければ分かるとおり、抜群です。

窓際の作業台の足元に入ったパネルヒーターは、実は紆余曲折があって大変でした。

入ると思っていた冷蔵庫が、その頭が、僅か梁に当って入らない。
天井の梁が、冷蔵庫の頭を押えるとは、設計時点では解らなかった。
ミスなんです、設計屋の。
有効寸法の攻めすぎなのです。もっとルーズにやっておけば。
いや、攻めなければ、つまらないのです。

それでは、作業台を動かそう!
しかし、うっ、パネルヒーターが当る・・・

それでも、作業台を132mm程、かわして、冷蔵庫が納まりました。

施主さんに笑われました。

「こういう家、面白いね!」

Continue Reading

俵屋さん

京都 俵屋旅館

京都 俵屋旅館

日本を代表する旅館と言われる京都の俵屋さん、この度、行って来ました。

俵屋旅館 皐月献立

季節に沿うお献立、素敵です。

俵屋旅館 坪庭

季節を設える坪庭。
菖蒲と、藤の蔓。

何とも、素敵なおもてなし。

大女将の年さんから差し入れられたワインが、心地良く回る京都の夜なべ。

Continue Reading

寿命を延ばせる簡単な事

今まで100年の歳月をまたいで来た建物、出来る事なら、今後も、長持ちをさせたいと思います。
簡単な事の積み重ね、まずは、炭化させております。

国産唐松の大径木の赤身だけで、ご覧の様に四方柾の土台を、灯油バーナーで焙っております。

雨掛りは栗より強いではないかと言われる、大径木の唐松の心材、表情が美しいです。
その土台の臍穴を、ぶち抜きです。
長持ちをさせたい建物には、水を溜める容器は必要ないのです。

礎石の上の墨、これが通り芯です。
大工さんが、お賽銭を仕込みます。

この部分は、建物の出隅になり、雨掛かりが多くなる事が予想され、建物全体の弱点になる為、土台と柱脚を良く焙りました。

国産唐松の柾の木目、民芸の雰囲気で、とても美しいです。礎石、手を掛けた土台の礎石との取り合い、強度を確保する為の込栓打ち込み、腐朽に対抗する為の炭化、全てが会い合わさり景色となっております。

必要と思われる事の積み重ねに「美」は現れ、魅せてやろうという心に「美」は失せる。

面白いですね。

Continue Reading

礎石に土台

哲学者の山の家です。
当初、コンクリートの基礎を計画しましたが、何か?この建物を「穢す」気がして、基礎屋さんに石を据えて貰いました。
築100年の建物、当然の事ながら、当初からの部分は、自然素材しかありません。
そうなると、コンクリートも何か違う気が致しました。

土台を敷く作業、礎石の形に土台を加工します。
天然石だから、簡単ではありません。
礎石に土台を乗せ、形を写して加工します。

微調整に入り、礎石の上に土台を乗せて叩きます。

赤いマジックで囲った所、土台が潰れ黒く鈍く光っております。
そこを微調整で削って行きます。

そんな事を何度か繰り返すと、礎石と土台が吸い付いたようになります。

大工さん、腕の見せ所。

Continue Reading

胃袋に穴が空くⅡ

建物を浮かせたままの基礎工事、こんな事、嫌なんですが、要所をジャッキアップし、補強も慎重に入れた状態。哲学者の先生は、「ユニットバスでもいい」というお話しですが、いや、先生がユニットバスに入っている光景は考えられないのです。

設計屋は、五右衛門風呂を作りたくて、大掛りな基礎工事。建物は宙に浮いたまま。

ユニットバスは先生に合わない。

Continue Reading

胃袋に穴が空く

画像の左側、柱が切られ、土台が撤去され、建物が中に浮いている。
建物が倒壊しない様に、ジャッキを架けるも、全てが勘の領域。
大工さんと相談しながら、建物をジャッキアップする。
若いときに、こんな仕事を請けていれば、間違いなく一晩で胃袋に穴が空く。
「明日、行ったら建物が倒れているのでは!」と。

石垣に盛土と思われる部分は、圧密沈下を起こしていると思われる部分、ジャッキアップ作業。

Continue Reading

築130年の改築

知人の哲学者の、山の家の改築。
「そんな、素晴らしい古民家じゃないから、後世に残すというものじゃない。」
そんな言葉を頂いて、設計屋は今後の設定寿命を30年から40年と考える。

近年の改築に使ったと思われる新建材のベニヤ板、条件の良い天井なのに、「ベロベロ」。
なんだ、この気持ちの悪い材料は。
新建材、だらしなく数十年も耐えていない。

建築当初の栗の土台、土に触れていても、なにの問題もない。
新建材に比べると、流石の表情、条件の悪い土台の位置で余裕で100年。
そして、当時の大工の息吹が感じられる切削痕。

私も解体作業に参加し、時代の生き証人と対面。
過去を検証すれば、未来が見える。

Continue Reading