別荘設計・住宅設計、木造建築・新築・増改築、建物調査、土地調査業務、その他建物に関することなら軽井沢/杜の工房へ

軽井沢 別荘建築

緑に抱かれた軽井沢の地へ、贅沢ではない小さなを家を、
少しだけ輝く、質素な家をつくりませんか。

杜の工房


業務内容

設計理念

会社案内

建築実績

可能性

お問い合わせ

Links

軽井沢に家を建てる

2009/9/12
「風洞実験以上」

「あのね、天気が良くなると雨漏りするよ。」


随分と昔のお話になりますが、季節としては、正月開けに上棟した建物で、屋根が葺かれ外壁が大体塞がり、内装の下地の作業に入るところでした。その現場を担当していました大工さんが、報告してくださったことが、冒頭の言葉です。
この言葉で私は直ぐに「結露」が思い浮かびました。寒冷地の軽井沢では、結露は建物に出やすい症状なのです。それでもこのときの建物は、野地裏に通気層をとってありましたので、結露は考えにくいのですが、症状は晴天時にしか「雨漏り」がせずに、天気の悪いときは「雨漏り」をしないのです。時節は冬なので雪しか降りませんので雨漏りは考えられず、氷漏れ(スガモレ)も疑わしいのですが、それを起こすほどに建築現場は暖房をしていません。
このような自然現象に左右される事案は、人間が考えるように簡単には運びませんので、時間を掛けて検証するしかありません。「漏っていた」とされる水の量も、器を置くほどではありませんので、しばらく静観するようにしました。
そして、何日間か観察していると、雨漏りの症状の出る気象条件が、晴天で外気温が低い日に現われることが分かりました。
ここで、私の頭の中には、真夏に氷水の入ったグラスが浮かびました。そこでチョッと実験ということで、晴天の日に、私は外部足場を登り「雨漏り」が出る辺りに雪を載せてみました。その途端に内部で観察をお願いしていた大工さんが、
「物凄い雨漏りだよ!」
と叫んでいます。
大概、読んだとおりの結果となった後に、棟換気金物をチェックに屋根の一番高いところまで上がりました。
棟換気金物を観察したのですが、どうにも換気量が少なすぎる感じがあります。観察といいましても、観測機器を使うわけではなく、寒空の下で屋根の頂部に上がり、換気部分に手を突っ込んでみたり、頬をそこに近づけてみたりと、そんな感じです。
それから、板金屋さんを呼んで検証したのですが埒があかずに、後日、板金屋さんと換気金物メーカーさんに現場まで来ていただき、棟換気金物を解体に到りました。
板金屋さんがバールでこじり数分後、換気金物がはずれ通気層を覗いた瞬間に、私のメガネは見えないほどに曇りました。気分は温泉に入っているときのようです。湯気が通気層から吹き出して来ました。
その様子を肩を並べて見ていました換気金物メーカーさんの技術
開発ご担当者は、
「風洞実験以上だ!」
「自然界でもこなんな過酷な条件があるんですね。」



結果的に結露の原因は、通気するはずの換気金物が通気していなかった人為的ミスでした。
その為に、通気層が機能せずにエア溜りとなって、内部の空気が太陽熱で温められるだけ温められて、換気ができないのですから外気温で冷えた野地裏に来て結露を起こしていたのです。

人為的ミスの原因は、板金屋さんの棟換気金物のチョイスミスで、コロニアル用の物を、板金屋根に付けていた為に、コロニアルと板金の厚さの差の分が、内部の水返しの立ち上がりにあり、それが完全にダムとなって通気を止めている状態でした。
板金屋さんの社長は平謝りでしたが、現場担当者が、「私は、板金屋の社長に渡された物を取付けただけだ。」
の一点張りです。
私はその現場担当者とは喧嘩する気にもなれずに、
「換気金物を、換気する状態で取付ける事が、職人であり、技術者ではないのか?」
と問いたところ、一点張りを繰り返していた現場担当者は無言となりました。
当然ですが、その板金屋さんの社長と現場担当者の顔は、その後見ることがありません。

棟換気金物を付け直した、その現場は野地裏の換気量が戻り、結露は皆無となりました。
また、そんな事があった以降は、今まで以上に明確な通気層を建物に確保するようにしております。

「大原の家」参照 


そのときに換気金物メーカーの開発技術者さんとお話をしたのですが、太陽光が強いのに外気温が低い状態は、開発の想定以上とのことなそうです。

また、古くからの大工さんに聞きますと、
冬場はね、雨の心配がないから屋根を剥ぐような増改築を長年の間数多くしたものだけれども、板金を剥がし現われた野地は、結露を起こして凍りつき、スケートリンクみたいな状態が普通だったよ。
と。

やはり、軽井沢の1,000mという標高は、かなり特異な状態を建物に課してきます。
これが、野地面だけではなく壁にも床下にも同じ条件が付き付けられているのです。

簡単ではありません。極寒地の家造り。

お次のお話は、壁面と床下であった結露を予定致します。



氷漏れ(スガモレ)
屋根に積もった雪がその状態のまま、または氷状となって、屋根面の上でダムのようになり、行き先を失った水が室内に漏れ出す現象。寒冷地・積雪地では良く聞かれる現象です。


エア溜り(エアダマリ)
建物の内部で行き先のない空気。閉じ込められた空気。
天井裏・壁内・床下に存在する場合があります。
「気の流れがない状態」は、風水や家相でも病気や不健康を誘発するとして忌み嫌われる状態。


有限会社 杜の工房

〒389−0115  長野県 北佐久郡 軽井沢町 追分 777-2
TEL 0267-31-0141
FAX 0267-31-0142
このホームページに記載されている記事・写真の無断転載はお断り申し上げます。
業務内容 別荘・住宅の企画、設計・監理 増改築工事の企画、設計・監理 建築施工 設計監理業務料、スケジュール 建物・土地調査業務
トップページ 設計理念 会社案内 建築実績 可能性 問い合わせ Links 軽井沢に家を建てる サイトマップ

別荘設計・住宅設計、木造建築・新築・増改築、建物調査、土地調査業務、その他建物に関することなら軽井沢/杜の工房へ