明けまして、おめでとうございます。

本年も、宜しくお願い申し上げます。

今年は、太陽光温水・蓄熱型レンガ式薪ストーブ・薪風呂採用予定の新築、スイスの建築家の設計の住宅、知人の1級建築士の自邸建築のお手伝い、またまた、マニアックなものばかりです。


人類が、ウイルスを排除できる訳でもないと思います。慌てずに人間達が変化を求められる一年なのかも?と思っております。

毎年の事ですが、瞬間湯沸かし器的な行動は出来ませんが、呆れずにお付き合いの程、何卒、宜しくお願い申し上げます。

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改築の八ヶ岳の山荘

八ヶ岳の山荘

オーダー家具が届き、それに合わせた位置を定め照明の取付と、細かな部分調整に行って来ました。

八ヶ岳の別荘

「新型コロナが広がり、ここまで山荘を活用するとは思わなかった!」
施主さんからの一言。

2拠点に生活の場があるのは、掛かるものも大きくて大変かとは以前から思っておりましたが、こんな事態には、緊急的に逃れる場所があるとは、心情的にも有難い事と思います。

改築工事の現場、大きな変更はできないものの、散っていた動線をまとめるところから、コンパクトな山荘ですので、玄関ホールと、水回りの動線を兼用です。実際の事とて山荘に不意に訪ねてくる人は、ほぼ、いないと思われます。それなら、居住空間に建物のボリュームを譲った方が快適な事と思います。

八ヶ岳の山荘

天井高を抑えた籠る様な空間です。

そこから吹き抜けのある広い空間へ。

八ヶ岳の山荘

落差が大きければ、印象が引き立ちます。

そして目の前に広がる緑。

八ヶ岳の山荘

景色も狭い空間から放たれると、与えられる印象が一気に違うと感じる事と思います。
それにしても、外の景色がはめ込み画像の様な・・・(笑)

手摺は軽さを求めてスチールに致しました。スチールは強い素材ですので極端に薄い状態で施工でき、目線の角度・感覚ではない様にも感じます。
それでも、やはり、人の手の触る所は鉄より木の方が心地良いと思い、その部分は国産杉を用いております。柔らかさ温かさ、優れている樹種です。


施主さんに許可を得て、撮影をして、建築実績に掲載したいと思います。

少々、お待ち下さい。

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足場を解体

古民家再生

足場を解体致しました。

施主さんには、「なに、安く建てるなら全て解体して、ハウスメーカーに頼めばいい事は解っている。しかし、この山村にその建物が溶け込むかは別の問題だろうと思う。」

ホッサマグナの東端、谷と尾根が深く折りたたまれた地形、そこに繰り広げられる、人間の営みの美しさ。

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立夏(5月5日)を過ぎて

道端のすみれ

令和2年の春分は3月20日、それより、地球は太陽の周りを45度、公転を進め、そして立夏。

春も始まったばかりの高原の街は、開花の目白押し。

高原の街は、舞台の幕を切ったかの様に、目まぐるしく開花が続く。

軽井沢町のサクラソウ

日本桜草は、この辺りでは普通にある野草、しかし、全国的に見れば希少種、絶滅が危惧されている。

草の個体には、絶滅は関係なく、この始まった夏の日差しで、精いっぱい咲いて。

朝陽を受けるあけびの花。

決して、目立つ花ではないけれど。

レンズを持って寄り添えば、小作りな可憐な佇まい。

すべてが、生命力に輝いて。

瑞々しく、勢いのある瞬間。

とても、良い、季節。

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巡る季節・流れる時間

昨朝に掛けて雪が降り、目の前にある、圧巻の白い世界に突き付けられるメッセージに、驚愕しておりましたが、それは、日が高くなるに連れ、音を立てる勢いで消える雪の様に、いや不安はその雪より輪を掛けて早く消えて行きました。

冒頭の画像は、万平ホテル近く、知人が所有する、70年もそのままにしてあった別荘地の木を、昨年に間伐した所に、今春に出たアズマイチゲ。

長い間、待っていたんだね。
林床に光が入ることを。

下の画像、咲き誇る八重の水仙、これは軽井沢町追分付近で、道路脇に植えられたもの。
重い雪に潰され、一時は大変な事でしたが、今は力強く立ち上がって来ております。

軽井沢町追分、水仙

70年近く、日の光を浴びられなかったアズマイチゲ、林床に届いた光に、肩を寄せ合って喜んでいるかの様です。

軽井沢、万平ホテル近くアズマイチゲ

高原の街にも、梅の花が咲きました。
梅が自生できない高地、それでも、花は咲いております。

軽井沢町追分、梅の花



春の来ない冬はない

上がらない雨は、降ったことがない

なに、もう少しさ。

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モノ言う嵌合構造

解体を進めている。2階にあった開かずの間、土壁で遮られ、家の中からは行けなかった部屋、近年の改修で天井にベニア板が張られていた。それを、取り除いたところ。
素性の良さそうな梁が現れた。

こちらは、床下に一間角の構造体を作り、貫でつなぎ合わせる。
表面に古い今までの表情を残しながら、内部に新しい材で背骨の様なものを構築する。

ここの床下は、下から見上げる事が出来るので、痛みのない古いものを、あえて残す。

貫に楔、そして込み栓。 フレームとしては柔らかいのだが、変形量が増えると耐力の増す「嵌合構造」。 (がんごうこうぞう)

フレームを油圧ジャッキで上げる。
7㌧ジャッキが渋くて上がらない。
実は、土壁を施工してある建物は、かなり重い。

柱の根の悪い所は、根継ぎをする。
ここで用いる樹種は、やはり、120年前の建築で結果の出ている栗。

根継ぎの栗丸太

根継ぎのための栗丸太、製材屋さんで6寸角の柱を採るところ。

森とつながっている建築は面白い。

過去とつながっている建築も面白い。

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古民家再生、第3期工事

人間の住んでいる有様、まさに雑多。 無限の時間軸に、人間が反抗するかの様に。 一つの生命が、微かな生の証拠を刻むかの様に。 解体の途中に出た、階段の筆でしたためた文字、「明治30年7月、新調」。 軽く100年の時が飛ぶ。 その歳月を跨いで来た壁。 そして、存在感。

お隣のご高齢のご夫人が、縁側で手仕事をしている音が、半日しかない日射の、狭く切り立った谷間に響く。 ここは限界集落、時の流れについて、深く考えさせる空間。 この建物に、我々が「何をすれば?」ふと、考える。
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イタリア・ベルギーからの来訪

壁土製作、記念撮影中

この素敵な出会いは、一本の電話から始まりました。

先月に、遠野未来さんから連絡があり、小坂商会とコンタクトを取りたいので、ご協力して欲しいとの事。
小坂商会さんとは、長野市で壁土を練っている所で、私もたまに取引があるので、お安い御用でした。

以前に、 小坂商会のお母さんと、テレビ東京の「和風総本家」のという番組 の「女職人」という様な 切り口で、 ご一緒に出演させていただいたことがありました。

遠野未来さんは、私のご近所、軽井沢町追分在住、世界的に活躍されている建築家で、昨年はThe A+Awardsから賞を頂いております。

遠野未来さんの受賞作品   Shell House/もりのことば   

今回、来日された皆様は、イタリア・ベルギーからの建築家及び建築関係の14名+通訳2名という大所帯でした。

そして、今回のツアーの企画は Genuine Education Network S.r.l のCEO、斉藤由佳子さん。

ツアーのタイトル

今回のツアーのタイトル「sozai」。
ヨーロッパの建築家・建築関係のお仕事の方は、なにを求めて日本に来ているのでしょう?

壁土
練られる過程の土

小坂商会さんで作っている壁土。
15年位前ですと、上田市でも2件、「壁土」屋さんがありました。
今は、この辺りでは長野の小坂商会さんが最後の砦。

サスティナブルなbio建築
自然素材・伝統建築で持続可能なビオ建築

日本では一般的に「古くさ!」といわれる土壁ですが、イタリア・ベルギーの建築関係の方々は、ツアーを組んで日本まで見学に来ている事が、今の先端の世界基準です。

練りあがった壁土
信州の方言では「べと」

練り終わって寝かせてある壁土。
イタリア・ベルギーからの皆さんが、手に取ったり匂いを嗅いだり。
「Fermentazione!」

発酵臭ですね。

土壁
サスティナブル建築の世界最先端の「左官」

日本では「左官」職人の若い年齢層は激減です。
サスティナブルな建築を可能にする土、そして日本の「左官」。
世界の先端での「左官」と、日本で激減している「左官」非対称な面、面白いですね。

土壁
土壁に入れる藁

小坂さんの所の機械は50年生以上、「日本の古い機械は強いのよ!」とお母さんは張り切っていますが、かなりガタが来ている光景。ヨーロッパからの皆様は、そこで生産されるものに、持続可能な未来を重ね合わせて見ている。

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地盤調査

地盤調査

本日は生憎の天気でしたが、地盤調査をしております。

私が建築を始めた頃は、調査員の方が貫入ロッドの上に100kgの重りを乗せて、貫入初期はそのロッドが倒れない様に押えながら手で回す方式で、100kg分の重りを測定地点まで手で持ち運び、重りを載せて手で貫入ロッドを回す、大変な作業でした。

地盤調査
スウェーデン式サウンディング

今はキャタピラーで自走する機械に、ロッドを回転させるモーターが付いており、重りもつけたまま、測定地点まで自走します。

以前にこの近くで新築したときには、支持盤が5.5mも下にありまして、当然この現場も、地盤は何かしなければ行けない状態では有る事は、予想しておりました。

地盤調査
スウェーデン式サウンディング

5mは覚悟していたのですが、3mで支持地盤が出てきております。
今まで、みるも簡単に落ちていたスクリューポイント(先端の鏃みたいなもの)が、回転を掛けられたままでも落ちなくなりました。
調査員の方がロッドから伝わってくる音を聞いております。

「砂質です。それも、かなり細かい感じです。」

この五感を使うところ、その昔、手で貫入させていたときと同じ感触なのです。
職人技で、なんとも良い雰囲気です。

ロッドに回転を加えても貫入していかない場合は、ロットの頭を打撃します。

地盤調査
スウェーデン式サウンディング

地質の巻いている地盤では、それ程、大きくない石などで貫入が止まる場合があり、打撃を加える事で、貫入が再開する場合もあります。

今回は5ヶ所の測定ポイントを調査いたしまして、5ヶ所とも3mで貫入できない地盤があります。
これが、測定ポイントごとにばらばらな数値だと支持盤の存在が見えにくいのですが、今回の様に全てが揃った数値であれば、安定して形成された強固な支持盤と考えて問題ないと思われます。

前に、ダムの設計をなさる方の住宅の増築をした事があります。その方は、
「ダムの場合は、強固な岩盤が出るまで、発破で土を吹き飛ばして行く。」
「住宅は、この様に探る様に考察して地盤を見極めるのは大変だ。」
そうなんです、木造2階建ての比較的軽量な建物ですから、強固な地盤が目視できるまで掘り進む事はありませんし(あと10cm~20cmであればやる事もあります)、軽量な建物にオーバークオリティーな基礎で予算の大半を使うような事も避けたいのです。

地盤調査
スクリューポイント

引き上げられたスクリューポイントの先端、匂いも確認いたします。調査員の方は「かすかな植物を感じさせるもの」。それは上部に着いている黒ぼくだと思われ、先端3cm位までに付いた明るい褐色の土質、砂というより火山灰が圧縮されて強固な地盤になったもののよう。

この辺りは、2万4千年前にあった黒斑山の山体崩壊から離山火山が出来たときに形成された地盤、地盤に棒を突き立てて、2万年前の地面との会話。

想像を巡らす楽しいひととき。


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